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「わたしを離さないで」あらすじとみどころ~「生死」を決められる、ということ~  

わたしを離さないで出典:https://www.amazon.co.jp/

わたしを離さないでをみてみる?

イギリス映画版「わたしを離さないで」をご存知でしょうか。

 

「わたしを離さないで」自体は、日本でも舞台化・ドラマ化され、話題となった作品です。

しかしその映画は、日本であまり知られていません。

 

美しい映像で描かれる、若者たちの生と死。

彼らが産まれ、生きる理由。

 

この記事では、映画「わたしを離さないで」のあらすじやみどころ、その魅力などを紹介していきます。

 

わたしを離さないでをみてみる?

「わたしを離さないで」の作品情報とあらすじ

 

「わたしを離さないで」は、2010年に公開されたイギリス映画です。

 

マーク・ロマネク監督がメガホンを取り、キャリー・マリガン、キーラ・ナイトレイ、アンドリュー・ガーフィールドの3人が主演を務めています。

 

 

「わたしを離さないで」の原作者

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カズオ・イシグロという名前を聞いたことがあるでしょうか。

ノーベル文学賞受賞をきっかけとして、日本国内でも知られるようになりました。

 

「わたしを離さないで」は、カズオ・イシグロの同名小説を原作として制作されています。

また、彼自身が制作陣に加わっており、原作の雰囲気をそのまま伝える映画となっています。

 

 

「わたしを離さないで」のあらすじ

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不治の病が治療可能になった世界。

キャシー、ルース、トミーは「ヘールシャム」という施設で、外の世界から隔絶されて育ちました。

ヘールシャムには3人以外にも大勢の子供達がおり、いわば学校の様なものです。

そこでは健康管理と、創作活動が重要視されていました。

 

キャシー達は、いわゆる「普通の人間」とは違います。

彼女達は臓器提供のドナーとして生み出された、クローン人間でした。

将来は決定済みで、自分の人生を生きることなどできません。

 

ヘールシャムを出て、施設「コテージ」に移ったキャシー達。

他の施設出身者と共同生活をしていく中で、キャシーは「介護人」になることを決意します。

 

わたしを離さないでをみてみる?

「わたしを離さないで」のみどころ2つ

 

「わたしを離さないで」は、淡々とした物語です。

ドキドキ、ワクワクするような、超大作というものではありません。

 

しかし、じんわりと心に染み入るような、心に棘が刺さったような、そんな気分にさせられる映画です。

 

「ハマる」「大流行」という言葉は、当てはまらないかもしれません。

万人受けするものでもないかもしれません。

それでも「人間として」惹きつけられるものが確かにあります。

 

なぜ惹きつけられるのか。

それを映画のみどころとして、ご紹介していきます。

 

わたしを離さないでをみよう!

「生」から「死」まで、レールを敷かれた若者たち

もし、自分の人生が1から10まで決められていたとしたら、どう思うでしょうか。

最初は楽かもしれませんが、きっとどこかで反動が来るでしょう。

 

私達は死を避けることはできませんが、そこに至るルートには、ある程度の自由があります。

しかし、「わたしを離さないで」に登場する若者たちには、その自由がありません。

生まれてから死ぬまでを決められ、人の命を助けるために死ぬことが決定づけられているのです。

そこに抗う余地は残されていません。

 

作中では、臓器提供を終え、死に至ることを「終了」と呼んでいます。

普通であれば終了、つまり死は恐れるものです。

だからこそ、不老不死という言葉が生まれたのでしょう。

 

キャシー達はどうでしょうか。

おそらく終了そのものは恐れていません。

それでも、できることなら終了を先延ばしにしたいと考えています。

 

キャシーはトミーと共に、提供を先延ばしにするために行動を起こしました。

それは自由を勝ち取るためのものでは無く、ほんの少しの期間、大事な人と過ごす時間を得るためのものでした。

運命を受け入れた上で、ささやかな抵抗を試みたのです。

 

この抵抗の方法、それに至る理由。

 

やがては元の道に帰ってくるとしても、どうやって、敷かれたレールから外れようとしているのか。

そして、その道をどうやって受け入れようとしているのか

若者たちの葛藤。

 

そういったものが丹念に描かれ、見ごたえのある作品となっています。

 

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クローンとは? キャシー、ルース、トミーの関係性

 

クローンというと、どんな印象を持つでしょうか。

特にそれが人間のクローンであったとすると、少し歪に感じてしまうかもしれません。

キャシー、ルース、トミー。

そして、彼女達を取り巻くほとんどの登場人物は、クローンとして作られました。

 

作中世界では、クローンの人権が認められていません。

認められたとすると、クローンから強制的に、臓器を抜き取ることなどできないでしょう。

病気の治療ができなくなり、「本当の人間」は不治の病に苦しむことになります。

 

しかし、クローンにも人間としての感情があります。

恋をし、嫉妬をして、喧嘩をします。

キャシー、ルース、トミーの関係性が、これらのことを明確に示しているのです。

 

「わたしを離さないで」は、クローン側から描いた作品です。

クローンが感情を持ち、行動をしているとするとどう思うでしょう。

 

彼女達はいたって普通の、子供で、青年です。

3人ともに悩み、複雑な関係が生まれています。

私達と何が違うのでしょうか。

 

「わたしを離さないで」では、3人の関係性が物語の軸となっています。

映画全面を通してのみどころ、と言うことができるでしょう。

 

わたしを離さないでをみてみる?

「わたしを離さないで」を見て~どこまでも静かな映画~

 

「わたしを離さないで」は、非常に映像が美しい映画です。

ヘールシャム、何の変哲もない街並み、難破船。

少し霧がかかったように、輝きながら映し出されています。

 

その霧に呼応するように、どこまでも静かな映画でもあります。

誰かが叫び、泣いても、静けさに包まれているのです。

物語に起伏が無い訳でも、勿論音声が無い訳ではありません。

あくまでも、「感覚的に」静謐です。

 

この感覚は、どこから来るものなのでしょうか。

それは、映画全体が悲哀に溢れているからのように思えました。

 

友人を亡くす悲しみ。

そう遠くない未来、自分もそれに続く悲しみ。

将来を語り合えない悲しみ。

 

悲しみとは、本来静かなものです。

 

その悲しみによる静けさが、「わたしを離さないで」では、美しさに転じています。

美しいがために暗さを感じず、ただひたすら、映画の世界に浸ることができるのです。


 

わたしを離さないでをみてみる?

まとめ

「わたしを離さないで」の、あらすじやみどころの紹介をしてきました。

内容に少しでも興味を持ったならば、是非一度、じっくりと鑑賞してみて下さい。

 

この映画は、見ることで「楽しい」と感じるものでは無いかもしれません。

しかし、見て損は無い映画だと断言することができます。

 

現在は医療技術が発達しており、人間のクローンも絵空事ではなくなってきました。

「わたしを離さないで」の、世界観が現実になる可能性もあるということです。

 

以前に見たことがある人は、こういった現実の状況も考えながら、再度の鑑賞をおすすめします。

 

クローンが良い、悪いという問題ではなく、映画の中に新しい発見をすることができるかもしれません。

わたしを離さないでをみよう!

(ご紹介した作品は8月時点での配信状況です。視聴する時期によっては配信が終了している場合もありますのでご了承ください。)