中国の歴史物語は重厚で、根強いファンも多いものです。
例えば三国志などは、その代表格と言えるでしょう。
中国の歴史を題材にした漫画作品も多く出版されていますが、その中でも、今最も注目されている作品が「キングダム」です。
かなりの長編ながら、その人気は衰えることを知りません。
そんな人気作が、実写映画になりました。
物語を圧倒的なスケールで描き、原作ファンもそうでない人も、思わず惹きつけられる仕上がりとなっています。
今回は、そんな映画版「キングダム」についてご紹介していきます。
(C)原泰久/集英社 (C)2019映画「キングダム」製作委員会
映画「キングダム」とは?
「キングダム」は古代中国・春秋戦国時代を舞台にした物語です。
未来の秦の始皇帝なども登場し、中国の歴史物語が好きな人であれば、聞いたことのある人も多いのではないでしょうか。
(C)原泰久/集英社 (C)2019映画「キングダム」製作委員会
原作は原泰久が描いた同名漫画で、現在も連載が続いており、54巻まで発売されている長編作品です。
映画版「キングダム」では、5巻までの内容を映像化したものとなっています。
実在の人物も多数登場するため、歴史を勉強してから見ると、より楽しむことができるでしょう。
「キングダム」のキャスト&スタッフ
主人公の信(シン)を演じる山崎賢人や、えい政(エイセイ)と漂(ヒョウ)の2役を演じる吉沢亮、その他長澤まさみや橋本環奈など、今をときめく若手俳優たちが出演しています。
名だたる俳優陣の中でも注目したいのが、王騎を演じる大沢たかおです。
王騎の持つカリスマ性や不敵な笑みを、見事なまでに表現しています。
https://www.instagram.com/p/Bvi9cz2BRMg/
メガホンを取ったのは、映画「アイアムアヒーロー」の監督でもある佐藤信介。
脚本には、佐藤信介の他、「謎解きはディナーのあとで」の黒岩勉、さらに原作者の原泰久が参加しています。
「キングダム」のあらすじ
時は春秋戦国時代。
信と漂は孤児ながら、いつか将軍の座に上り詰めることを目標に、日々訓練にいそしんでいました。
あるとき、漂が王宮に仕えることになり、信と漂は離れ離れになってしまいます。
しかし、漂が仕える王宮でクーデターが起こってしまいました。
戦乱の中で、瀕死の重傷を負う漂。
なんとか信の元に辿り着いたものの、地図を託した後、息を引き取ってしまいます。
悲しみ、慟哭する信。
訳も分からず走り出し、彼はえい政と出会いました。
えい政との出会い。
(C)原泰久/集英社 (C)2019映画「キングダム」製作委員会
それが信の運命を大きく動かしていきます。
「キングダム」の魅力
漫画の実写化と聞くと、どんなイメージがあるでしょうか。
大ヒットした作品もありますが、原作のイメージに引っ張られるあまり「がっかりする」作品も中にはあるでしょう。
映画「キングダム」は、漫画が原作の映画とは、一言で言いきれないものがあります。
それは一体、どんなところにあるのでしょうか。
ここでは、そんな「キングダム」の魅力について触れていきたいと思います。
キングダムのこだわりぬいたセットや小物
映画といえば、俳優陣に目が行きがちです。
しかし、物語への没入感を高めるためには、セットや小物も重要です。
(C)原泰久/集英社 (C)2019映画「キングダム」製作委員会
映画「キングダム」では、セットや小物類にこだわりぬいています。
それは、衣装は勿論、ひげの形にまで至ります。
そうして一人一人のキャラクター達が作り上げられていくため、それぞれに「らしさ」という言葉では及ばない程のリアリティを感じることができます。
「登場人物」ではない、1人の人間として、目の前に迫ってくるのです。
https://www.instagram.com/p/Bwvj96LBLzv/
また、そうしたリアリティの上に、俳優陣達の迫真の演技が加わります。
この2つか組み合わさり、最高のエンターテイメントに仕上がっています。
是非、何度か見返して欲しい作品です。
迫力の戦闘シーン
果てしなく広い大地。
そして、その上を駆け回る馬や人。
(C)原泰久/集英社 (C)2019映画「キングダム」製作委員会
こんなシーンは、日本国内では撮影ができないでしょう。
まさに映画「キングダム」は、本場・中国でロケが行われました。
その美しく、広大な大地。
背景の美しさを見るだけでも、充分に見る価値があると言えるでしょう。
さらに、アクション映画の要ともいえる戦闘シーン。
「キングダム」では、戦闘シーンが非常に迫力のあるものとなっています。
激しい殺陣が繰り広げられ、見ている側も、まるで戦いのさなかにいるような、そんな気分に陥ります。
映画館の大画面、美しい音声で見るべきシーンと言えるでしょう。
(C)原泰久/集英社 (C)2019映画「キングダム」製作委員会
「キングダム」は原作ファンも満足できる映画
原作のあるものが映画化されたとき、原作ファンであれば否が応でも気になり、期待度は高まってしまうものです。
中には、「原作のイメージを壊したくない」といって、映画から遠のいてしまう場合もあるかもしれません。
もし、そういった理由で映画「キングダム」を見ていない場合、無理にでも一度見てみることをお勧めします。
主人公・信が持つ野性味。
そして、大人気キャラクターである王騎が持つ、カリスマ性。
なかなか表現のしにくい、キャラクターの根底を流れる性格が、上手く描き出されています。
https://www.instagram.com/p/BwvWRnUBlh8/
さらに、原作のキャラクターの近付けながらも、それだけではない肉付けもされています。
映画の登場人物として、より魅力的になっているのです。
ストーリーの点でも、原作ファンが満足できるものとなっています。
基本的には原作と同じストーリー展開で、セリフ回しも同じという箇所が、随所に見られます。
「あのシーンを実写で見てみたい」という夢を叶えることができるのです。
勿論、原作を知らずとも問題ありません。
スペクタクル溢れる物語、圧巻の映像美などに圧倒され、必ず楽しめる映画となっています。
(2019年9月現在の情報です。詳しい情報は公式サイトでご確認ください。)