もし時効後に連続殺人犯だと名乗る人物が現れたら…。
時効とは?罪とは?と見る人に問いかけてくる映画『22年目の告白ー私が真犯人ですー』を今回はご紹介していきます。
(C)2017 映画「22年目の告白 私が殺人犯です」製作委員会
『22年目の告白ー私が真犯人ですー』とは?
2017年6月10日に公開された社会派サスペンス映画です。
(C)2017 映画「22年目の告白 私が殺人犯です」製作委員会
2012年の韓国映画『殺人の告白』をリメイクした作品で、公開に先駆けてノベライズ版も出版されました。
主演は藤原竜也、伊藤英明。
時効後に連続殺人犯だと名乗り出る曽根崎雅人を藤原竜也、22年に渡って真犯人を追い続ける刑事牧村を伊藤英明が演じます。
(C)2017 映画「22年目の告白 私が殺人犯です」製作委員会
22年目の告白あらすじ
物語は1995年の東京から始まる。
都内で起こった5件の連続殺人事件。
この事件はいずれも、親族やそれに近い親しい人を、殺された被害者に向かい合わせて座らせ、絞殺の一部始終を見せるという方法をとっていた。
(C)2017 映画「22年目の告白 私が殺人犯です」製作委員会
殺人現場を見せられた「目撃者」は殺されることはなく、心に一生傷を負って生きていかなくてはならないという非常に残虐なものだった。
この事件の捜査にあたっている刑事の一人、若手刑事の牧村。
4件目の事件の後、警察は犯人をおびき出すことに成功し、牧村はあと一歩のところまで犯人を追い詰め、肩に1発の銃弾を浴びせるが取り逃がしてしまう。
牧村に銃撃されたことに怒った犯人は、次に牧村の妹の命を狙うという犯行声明を警察に送り付ける。
(C)2017 映画「22年目の告白 私が殺人犯です」製作委員会
妹を助けるため自宅に向かう牧村だったが、先輩刑事滝が牧村の代わりに犯人の仕組んだ罠にはまり命を落としてしまう。
そして事件は警察の懸命な捜査もむなしく、時効を迎える。
この事件発生から22年後の2017年。
突如一人の男が、あの連続殺人事件の犯人だとテレビ中継で名乗り出る。
その男の名は曽根崎雅人。
(C)2017 映画「22年目の告白 私が殺人犯です」製作委員会
彼は名乗り出ただけでなく、事件の一部始終を詳細に書いた手記を出版し、その本の宣伝を大々的に行う。
容姿端麗なその姿は大変話題となり、手記は大ベストセラーとなる。
テレビカメラを引き連れて被害者遺族のもとへ謝罪に訪れ土下座をしたり、大規模なサイン会を行うなど派手なパフォーマンスをする彼の行動は賛否両論、一大センセーションを巻き起こす。
事件の真犯人でありながら時効が成立したせいで曽根崎を罰することができないため、牧村を含めた残された遺族や目撃者たちは苦悩する。
(C)2017 映画「22年目の告白 私が殺人犯です」製作委員会
しかし曽根崎が報道番組に出演した際に事件の本当の真犯人を名乗る人物が現れ、真犯人にしか撮りえない事件の様子を映した動画がインターネット上にアップされ、物語は予想外の展開を見せる…。
22年目の告白みどころ
事件が発生した1995年の実際のニュース映像を挟みながら、凄惨な殺人現場の様子が描かれる冒頭の映像で、あっという間に物語の中へ引き込まれてしまいます。
(C)2017 映画「22年目の告白 私が殺人犯です」製作委員会
その時々のニュース映像や高層ビルが建設されていく変化する街の様子を早送りした映像で、1995年から2017年までの22年の時間の経過を表現する手法はセンスを感じます。
演技派揃いの出演者もみどころです。
舞台『身毒丸』での鮮烈なデビュー以降、数々の舞台、映画で日本のみならず海外でも、その演技が高く評価されている藤原竜也が、22年前の連続殺人事件の犯人だと名乗り出る曽根崎雅人役を演じ、さすがの演技力を見せています。
(C)2017 映画「22年目の告白 私が殺人犯です」製作委員会
カリスマ性と狂気、そして苦悩を孕んだ曽根崎の役を見事に演じ切っています。
牧村役でダブル主演の伊藤英明も、1995年事件発生当時の若手刑事の時代から、中年となった現代までの22年にも渡る幅広い年代を上手く演じています。
年齢を重ねて渋みの出てきた伊藤英明は、これからの活躍が楽しみな俳優の一人です。
被害者遺族の一人、美晴を演じる夏帆の演技もお見事。
父親を近くで殺された悲しみ、そして真犯人の曽根崎を罰することのできない美晴の苦しみを丁寧に表現しています。
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— 映画『22年目の告白ー私が殺人犯ですー』 (@22kokuhaku) September 27, 2017
出演シーンはそれほど多くはありませんが、作品にしっかりとした存在感を残しています。
10代の頃から芸能界で活躍してきた夏帆ですが、今ではすっかり実力派の素敵な女優さんになりましたね。
脇役には実力派ベテラン俳優平田満や岩松了を起用し、物語を引き締めています。
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— 映画『22年目の告白ー私が殺人犯ですー』 (@22kokuhaku) September 14, 2017
また日本では2010年に最高刑が死刑となる犯罪の時効が撤廃されていますが、この作品では時効が物語の重要なカギとなるため、ストーリーの中でその点も詳しく説明されるシーンがあるので、見ていて分かりにくいといったこともありませんでした。
そして何と言っても、映画の後半で明かされる大どんでん返しは見逃せません。
殺人犯の曽根崎と刑事牧村の意外な関係、そして5件の殺人事件の後に起こっていた知られざる出来事など、まさか!といった予想外な展開が待ち受けています。
\インタビューより/
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— 映画『22年目の告白ー私が殺人犯ですー』 (@22kokuhaku) August 29, 2017
事件が解決し、人々が新たな一歩を踏み出して物語は終わったように見えますが、エンドロールが始まった後にも大きな展開が待っているので、物語の最後の最後まで目が離せない作品です。
22年目の告白どこで見られるの?、まとめ
現在、動画配信サービスではアマゾンプライムビデオで視聴することができます。
時効と言うのは単なる時間の経過であって、残された遺族や事件関係者にとっては犯罪が時効を迎えることは決してないという重いテーマを扱った作品ですが、犯人が自ら名乗り出るという斬新な切り口と演技派俳優たちによる素晴らしい演技によって、あまり堅苦しくならずに見られる作品に仕上がっています。
ぜひ一度ご覧になってみてください。
(2019年10月現在の情報です。詳しい情報は公式サイトでご確認ください。)