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第3回目「日本が誇る監督名作特集」

第3回目となる「日本が誇る監督名作特集」。今回は主に90年後半~2000年以降に内外で活躍してきた監督とその代表作を紹介してきます。

 

お笑いタレントから映画監督へ 北野武『HANA-BI』(1997年)

お笑いタレント、コメンテーター、映画監督……マルチな才能を発揮する北野武の映画監督としての顔を紹介します。

第3回日本が誇る監督名作特集

バイオレンス、ユーモア、映像美を巧みに融合させる北野武とは?

1947年生まれ。東京都出身。兄は大学教授の北野大。

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‘80年代のマンザイブームで一躍スターへ上り詰めたビートたけしは、その後もテレビやラジオに引っ張りだこでした。1989年、主演が決まっていた映画『その男、凶暴につき』で監督の深作欣二が降板したことにより急遽監督としてデビュー。

以後、次々と作品を発表し国内外で高い評価を得ることに。北野作品はバイオレンスのイメージが強いですが、その映像の美しさ、コメディアンならではのユーモアなど彼の類まれなる才能が溢れています。

また、自作だけなく他作品へ俳優としても参加し、ハリウッドデビューも果たしています。そのほか、東京藝術大学の大学院映像研究科での特別教授として人材育成にも努めました。

 バイオレンスだけでじゃない!夫婦愛を描いた『HANA-BI』

HANA-BI出典:https://www.amazon.co.jp/

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妻の病気、自分の身代わりとなった同僚の大怪我、自分の失態での部下の死が次々と襲い掛かる刑事の西。責任をとって職を辞すも徐々にその身を落としていく……。

今回も主演の西役にビートたけし、妻役に岸本加代子、そのほか北野映画にはなくてはならない大杉蓮や寺島進が脇を固めています。ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞ほか海外でも数々の賞を受賞。今なお北野ワールドは、世界中の人々を魅了して続けています。

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カンヌ国際映画祭に愛された女性監督・河瀬直美『殯の森』(2007年)

ドキュメンタリータッチの作風で人間の本質を描く河瀬直美を紹介します。

本物を追い求める監督・河瀨直美とは?

1969年生まれ。奈良県出身・在住。

大阪写真専門学校在学中に撮ったドキュメンタリー映画『につつまれて』、『かたつもり』が山形国際ドキュメンタリー映画祭での受賞などで注目を集めます。その後、長編劇場デビュー作『萌の朱雀』でカンヌ映画祭カメラドール(新人監督賞)を史上最年少で受賞するなど数々の功績を収めている監督なのです。

ドキュメンタリー、フィクションに関わらず「リアリティ」の追求が彼女の創作の根底にあります。故郷・奈良を中心に、その土地にある空気感が滲みだす作品に観客は引き込まれてしまうのです。

そんな河瀬はカンヌ映画祭に貢献した監督に贈られる「黄金きんの馬車賞」をアジア人の女性としては初受賞を果たしました。 

シンプルな物語の中にある大切なテーマ『殯の森』

殯の森(C) KUMIE / Celluloid Dreams Productions/ Visual Arts College Osaka

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『殯の森』は日仏合作映画。認知症で妻を亡くした老人と幼子を亡くした介護士の女性の心のふれあいを描く物語です。

 タイトルにある「殯(もがり)」とは、死者を本葬するまでの間、棺に遺体を仮に納めて安置し、別れを惜しむことです。河瀬自身の経験からこの映画の構想を思いついたとのこと。 

主演の尾野真千子は『萌の朱雀』以来の出演。そして本作でついにカンヌ映画祭グランプリのパルム・ドールを受賞しました。

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異彩を放つ映画監督・黒沢清『岸辺の旅』(2015年)

さまざまなジャンルに挑戦し、ほかのどの監督とも違う世界観を展開する映像作家・黒沢清を紹介します。

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 唯一無二の映画監督・黒沢清とは?

1955年生まれ。兵庫県出身。

立教大学在学中より自主映画を作り始めます。映画評論家・蓮實重彦の授業を受講し、そこで大きな影響を受けました。1983年ピンク映画の『神田川淫乱戦争』にて監督デビュー。

その後も、さまざまなジャンルの作品を作り続けていますが、どれをとっても黒沢清でなければ作れない独特な世界観を持っています。その作品は特にフランスでの評価が高く、カンヌ国際映画祭での受賞はもちろんのこと、フランス国内でも公開されているのです。

また映画監督以外の顔を持ち、辛口の映画評論や東京藝術大学の大学院映像研究科において教授なども務めています。

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 カンヌ国際映画祭「ある視点」部門監督賞受賞の『岸辺の旅』

岸辺の旅(C)2015「岸辺の旅」製作委員会/COMME DES CINEMAS

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『岸辺の旅』は湯本香樹実の同名小説が原作。浅野忠信と深津絵里のダブル主演で主役の夫婦を演じました。 

3年前に夫が失踪してしまった妻。ある日、彼女のもとに「俺は死んだよ」と夫が帰ってきます。そんな夫に促され、一緒に旅に出ることに。夫婦の愛と永遠の別れ・・・・・・。最後に夫婦が向かう場所とは? 

岸辺の旅(C)2015「岸辺の旅」製作委員会/COMME DES CINEMAS

本作はカンヌ国際映画祭「ある視点」部門監督賞を受賞し、フランス国内でも80館の劇場で公開されました。ちなみに、日本での公開規模は90館でした。

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日本を代表するフィルムメーカー是枝裕和『万引き家族』(2018年)

2019年8月ヴェネツィア国際映画でのレッドカーペットの様子も記憶に新しい是枝裕和を紹介します。 

是枝裕和出典:https://www.amazon.co.jp/

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日仏合作の新作『真実』も期待され、最も注目される映画監督・是枝裕和とは?

1962年生まれ。東京都出身。

早稲田大学卒業後、テレビマンユニオン入社しドキュメンタリーのディレクターとして活動。2014年に独立し、映画監督の西川美和とともに分福を立ち上げています。 

初監督作『幻の光』(宮本輝原作)がヴェネツィア国際映画祭にて金のオゼッラ賞を受賞し、次作の『ワンダフルライフ』は世界30か国、全米200館規模の公開と独立系作品においては異例の大ヒットとなり、内外で高い評価を受けました。

その後も内外での賞を受賞し続け、2018年『万引き家族』がカンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞。そのほか、アカデミー賞外国語映画賞にノミネートなど、是枝は世界の巨匠としての名声を不動のものとしました。 

国外のみならず国内での映画賞を総ナメにした『万引き家族』

万引き家族(C)2018フジテレビジョン ギャガ AOI Pro.

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『万引き家族』は、親の死亡届を提出せずに年金を不正受給していた家族の実際の事件をモデルに、是枝監督自ら脚色した作品です。ドキュメンタリー出身監督だからこそ、リアルな物語を生み出すことができるのでしょう。 

万引き家族(C)2018フジテレビジョン ギャガ AOI Pro.

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主演のリリー・フランキーもさることながら、安藤サクラ、松岡茉優、樹木希林など見応えのあるキャスト陣がそろっています。国外の映画賞も多数受賞し、国内では日本アカデミー賞の13部門の受賞のほか、主な映画賞のほとんどを受賞しています。 

まさにこの映画は監督、キャスト、スタッフの力がひとつになって生み出せた奇跡のような映画なのです。

万引き家族(C)2018フジテレビジョン ギャガ AOI Pro.

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日本の劇場用アニメーション映画を世界に知らしめた宮崎駿『千と千尋の神隠し』(2001年)内外の映画界に多大なる影響を与えたアニメーション監督・宮崎駿を紹介します。 

子どもから大人まで楽しめるアニメーション映画を目指す宮崎駿とは?

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1941年生まれ。東京都出身。

もともとは漫画家を志していましたが、東映動画入社後に観た長編アニメーション映画『雪の女王』に感銘を受け、アニメーションを一生の仕事にしようと決意しました。その後、東映動画を退社しテレビシリーズなども担当しますが、『ルパン三世 カリオストロの城』で映画の初監督をすることに。

次の映画作品『風の谷のナウシカ』が高い評価を受け、宮崎駿という名が認知されていきます。この成功を元に、現在もなお数々の作品を世に送り出している「スタジオジブリ」が設立されるのです。 

「人間の心理描写に深く入り込み、豊かな表現力で人生の喜びや悲しみをありのままに描き出す」(スタジオジブリ公式ページより)。この考えをもとに作り出される作品だからこそ、世代を超えて人々に感動を与えてくれるのでしょう。スタジオ創設から続く成功は、作品のクオリティの高さにほかなりません。 

世界中に旋風を巻き起こした『千と千尋の神隠し』

千と千尋の神隠し(C)2001 二馬力・TGNDDTM

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『千と千尋の神隠し』は宮崎駿オリジナルの脚本。ある日、千尋という10歳の女の子が引っ越し先に向かう途中で立ち寄ったトンネルから、神々の住む不思議な世界に迷い込んでしまうという物語。 

スタジオジブリ作品は従来の声優ではなく俳優をキャスティングすることが多く、この作品でも夏木マリや菅原文太など豪華俳優陣が作品に彩を与えています。

また、本作の興行収入は300億円を超え日本歴代興行収入第1位を記録し、2019年現在もその記録は塗り変えられていません。 

そして、アカデミー賞のアカデミー長編アニメ映画賞も受賞し世界中で宮崎駿の才能が認められたのでした。

 

(2019年10月現在の情報です。詳しい情報は公式サイトでご確認ください。)