今や映画・ドラマの様々な作品で主役を務める大泉洋・堺雅人・佐々木蔵之介の三名が一堂に会した映画「アフタースクール」をご存知でしょうか。
2008年に公開され、今なお邦画界で名作と称される今作を紹介したいと思います。
(C)2008「アフタースクール」製作委員会
アフタースクールってどんな映画?
『アフタースクール』は2008年に公開されたコメディ映画です。
大泉洋(代表作「探偵はBARにいる」)、堺雅人(代表作「半沢直樹」)、佐々木蔵之介(代表作「超高速!参勤交代」)豪華俳優陣が出演し、監督・脚本を「運命じゃない人」や「鍵泥棒のメソッド」などを手掛ける内田けんじさんが勤めています。
「甘く見てると、ダマされちゃいますよ」
アフタースクールの1番の魅力は何といっても「大どんでん返し」。
伏線回収や怒涛の展開、衝撃のラストによる爽快感で人気が高く、一種のジャンルとしても確立されているがどんでん返し映画。最近では「イニシエーション・ラブ」や「カメラを止めるな」など数々のヒット作もこの手法を用いて話題を集めています。
その中でもこの映画「アフタースクール」はあまりの完成度の高さから、公開して10年以上たった今でもなお邦画どんでん返しものの代名詞とも言われています。
監督・内田けんじさんの脚本力が光る
「運命じゃない人」(2005年)「鍵泥棒のメソッド」(2012年)でも有名な監督・内田けんじさん。
「運命じゃない人」にいたってはデビュー作にもかかわらずカンヌ国際映画祭 評論家週間で4賞、国内映画賞で8賞を受賞するほど。彼の脚本の魅力は物語の随所に張り巡らされた仕掛けとその種明かしの美しさ。
ワンシーンワンカットにそれぞれ意味があり、パズルのようにすべてのピースが組み合わされた時に見えてくる全貌とその結末は見事としか言いようがありません。計算され尽くしたストーリーで魅せる監督です。まさしくどんでん返し映画のプロフェッショナルによる作品なのです。
「アフタースクール」のあらすじ
(C)2008「アフタースクール」製作委員会
お前は本当に友達のすべてを知ってるのか?
「あいつの事、頼むな」ある日の朝、家にベビーベットを届けに来た神野(大泉洋)にそう言い残し、木村(堺雅人)は神野の車を借り出社する。
その日の晩に突然産気つき、出産した美紀(常盤貴子)に付き添う神野だが木村と何故か連絡が取れない。その後病院を離れ、自分の母校であり勤め先でもある中学校に部活動の様子を見に行くと同級生の島崎と名乗る男性(佐々木蔵之介)が訪ねて来ていた。
イマイチ島崎について思い出せない神野だか木村の居場所が知りたいと言われ、今朝の出産について告げると木村が謎の女性と密会している写真を渡される。
そのまま強引な島崎に連れられ二人の木村探しが始まる。木村に隠された本当の素顔とはいったい。
個性的な3人の主要人物
神野(大泉洋)…母校の中学校で働く教師。木村とは中学時代からの友人でお人好し。そのため探偵の北沢にも良いように使われ、木村探しを手伝うことになる。最近新車を購入した。
北沢(佐々木蔵之介)…大人のおもちゃの店を経営しているがその実態は探偵。誰の事も信用しない。木村探しの依頼を受け、木村の母校に卒業生“島崎”のフリをして調査をしに行くも、島崎と木村の同級生である神野と鉢合わせてしまう。
木村(堺雅人)…大手企業で働くサラリーマン。神野とは旧知の中。謎の女と密会しているところを撮られ、なぜか会社からも追われる身になっている。神野の新車を借りたまま連絡が取れず行方不明。
「アフタースクール」のここにも注目してほしい!
(C)2008「アフタースクール」製作委員会
この作品はコメディ映画である!
多くのどんでん返し、伏線回収ものでは「種明かしが始まるまでがつまらない」ということが起こってしまいがちです。
しかし本作では大泉さんを筆頭に出演陣による軽やかでユニークな演技とテンポの良い展開の連続で一切退屈しません。初めから最後まで引き込まれること間違いなしです。
脇を固める俳優陣にも注目!
本作は美紀を演じる常盤貴子さんや謎の女性を演じる田畑智子さんなど主要3人の他にも実力派が勢揃いなんです。さらに伊武雅刀さん、北見敏之さん、山本龍二さんら渋くてかっこいいおじ様たちに加え、まだ無名時代のムロツヨシさんも出演しています。
本当にわずかなシーンですが、コミカルでキャッチ―な役どころでの出演なので注目して見つけてみて下さい。
アフタースクール・まとめ
私自身「必ず騙される、びっくりする」と散々煽られ視聴したため、細かなカットやセリフの隅々まで注意を配りながら鑑賞しましたが、それでもなお華麗に騙され「やられた!」と膝を打つことになりました。
まったく先の読めない展開に圧倒されながら、最後すべての歯車がかみ合う気持ちよさを是非とも堪能してほしいです。
また、学生時代の思い出やかつての同級生との再会といったテーマの中で、タイトルにもなっている「アフタースクール(放課後)」の示す意味にもご注目ください。
(ご紹介した作品は8月時点での配信状況です。視聴する時期によっては配信が終了している場合もありますのでご了承ください。)